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論文が掲載されました

積水ハウス株式会社との寄附講座での研究成果が論文が掲載されました。


化学物質濃度が高い空間に入ると「約6.89倍」

アレルギー等の既往歴があると「約5.73倍」

シックハウス症状(粘膜の刺激や頭痛等)を経験する可能性


鈴木の論文 「Association between sum of volatile organic compounds and occurrence of building-related symptoms in humans: A study in real full-scale laboratory houses」が学術雑誌 Science of the Total Environmentに掲載されました。



室内の空気環境が原因の1つとされる健康障害(粘膜の刺激や頭痛等)として、シックハウス症候群あるいは、ビル関連症状(Building-Related Symptoms: BRSs)があり、喘息やアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状の顕在化、増悪との関連が示唆されています。発生要因には様々な原因があり、今まで多くの研究がなされています。症状の重さは個人差が大きく、さらに建物の外に出ると症状が緩和する事がある為、質問紙調査だけでは、化学物質濃度と症状の発生を詳細に関連付ける事が難しい事が課題でした。違和感を経験したすぐ後に症状を報告でき、その時(実験当日)の化学物質濃度を把握する必要がありました。

これらを解決する為に、大学のキャンパス内に化学物質濃度以外の室内環境を可能な限り同じにした実験住宅棟を2棟建設し、実際に短期的に滞在してもらい、症状を経験するどうかの実験を行いました。夏に行われた2年間の実験には合計169名が参加しその内、141人のデータを解析に用いました。室内の化学物質濃度の違いとBRSsの発生との間に有意な関係があることがわかりました(OR:6.89、95%CI:1.40-33.98)。また、アレルギーの既往歴のある人(OR:5.73、95%CI:1.12-29.32)と化学物質に対する感受性が高い人(OR:8.82 95%CI:1.16-67.16)は、BRSsを経験しやすい傾向がある事が示唆されました。




詳しくは リリースをご覧ください

Manuscript No.0107
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